エンゲージメントを高めるには?管理職自身のエンゲージメント向上が第一歩
- 山田 聖子|MASAKO Yamada

- 8月8日
- 読了時間: 10分

「チームのエンゲージメントが下がっている」
サーベイ結果を見て、焦った課長・部長もいるのではないでしょうか。
1on1を増やす。もっと承認する。コミュニケーションを増やす。そんな施策を考える前に、最初に確認したいことがあります。
メンバーのエンゲージメントを高めたいなら、まず、そのチームを直接マネジメントしている管理職自身の状態を見ることです。
そのうえで、数値を「課題」と決めず、なぜその結果になったのかを複数の視点から見立てます。この記事ではその方法をご紹介します。
エンゲージメントサーベイは、いわばチームの健康診断です。
目次
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1. エンゲージメントを高めるには、なぜ管理職自身を見るのか
メンバーのエンゲージメントは、本人の意欲だけで決まるものではありません。Gallupは、チームのエンゲージメントのばらつきの70%をマネジメントの質が説明すると報告しています。(Gallup, 2024)
一方、その管理職自身の状態にも目を向ける必要があります。
Gallupの2026年版調査では、管理職のエンゲージメントは2024年の27%から2025年には22%へ低下しました。(Gallup, 2026)
また、リーダー自身のワーク・エンゲージメントが、上司と部下の関係性を介してメンバーのワーク・エンゲージメントと関連することを示した研究もあります。(Gutermann et al., 2017)
自分の業務を抱えながら、チームの課題、メンバー育成、上司からの期待にも応える。その管理職自身が疲れているところへ、「1on1を増やそう」と仕事だけを足しても、状況がよくなるとは限りません。
エンゲージメント向上では、管理職を施策の実行者だけでなく、支援される一人の人として見ることも重要です。
2. エンゲージメントサーベイは「健康診断」と考える
「上司との関係が低い」「成長実感が低い」
数値を見ると、すぐに対策を考えたくなります。しかし、数値は結果であって原因ではありません。
何が変化したのか。いつからなのか。どの項目と関係していそうか。その背景にどんな仕事上の経験があったのか。結果を受け止め、要因を広げ、確かめてから、必要な一手を決める。
この過程を飛ばすと、1on1、面談、研修、会議など、管理職の仕事だけが増えてしまうことがあります。Gallupの継続研究でも、戦略やコミュニケーション、管理職育成などによってエンゲージメントは変化し得るとされています。(Gallup, 2024)
3. エンゲージメント向上を個人の問題だけにしない
エンゲージメントが低いと、「本人の意欲が低い」「上司のコミュニケーションが悪い」と、一つの主語に原因を寄せてしまいがちです。
皆さんの活用されているエンゲージメント調査の項目でも、多様な項目で調査がされていると思います。
エンゲージメント調査を長年継続して実施しているGallupのQ12でも、役割の明確さ、必要な資源、強みを生かせる機会、承認、成長、意見が尊重されること、仕事の目的とのつながり、同僚との関係など、さまざまな仕事上の経験が扱われています。
これらの項目を眺めていただくとわかると思いますが、
単独だけでみて扱える項目ではありませんよね?
どの項目も、一つ一つが単独なように見えて、複雑に関連した結果です。
例えば、「承認」一つを取り上げたとしても、誰からの承認なのか、承認されていないと感じる背景にはメンバーに対して役割が曖昧で評価がわも周囲のメンバーも他部門の人間からもなにを承認したらいいのかわからないのかもしれません。そのような状態だと強みを活かせる機会ももちろんありません。
上記は一つの例でしかありませんが、このようにさまざまな要因が折り重なって組織の問題であることも大いにあり得るのです。
だからこそ、組織・文化、仕事・チーム、関係性、管理職、メンバー本人へと主語を切り替えて要因を広げ、そのあとに絞り込む。
Good Teamでも、施策を増やす前のこの「見立て」を大切にしています。

ここで重要なのは、最初から「誰が悪いのか」を決めることではありません。
結果だけを見て、メンバー本人や管理職に原因を置いてしまうと、本来見直すべき組織やチームの課題を見落とすことがあります。
だからこそ、施策を考える前に、どこに要因がある可能性があるのかを広く見立て、そのうえで本当に確認すべきことを絞っていく。
次の章では、この見立てを実際にどのように進めるのかを、5つの手順で整理します。
4. エンゲージメント結果を「本当に必要な一手」につなげる5つの手順
まずは、サーベイ結果を受け取ったら、結果を見る → 仮説を立てる → 確かめる → 課題を特定する → 一手を決めるという順番が通常です。
しかし、それでは本質的な「成果を上げるチーム活動」としての本質的な問題を見落としてしまいます。




