
管理職への昇進は、キャリアの大きな転換点ですが、昇進後に管理職として成果を発揮し活躍していくためには、適切な研修やサポートが欠かせません。
本記事では、新任管理職の育成を行っていく上で、人事や研修担当者が見落としがちな大切なポイントについて解説します。
1.管理職の役割や型を具体的に伝える
管理職の役割理解や型が必要な理由
新任管理職の場合、管理職という仕事に対するイメージや理解は、個人の経験によって大きく異なります。今まで受けてきたマネジメントや上司との関わり方が、それぞれの「管理職像」を形作っているからです。
もし管理職の役割を正確に理解できていないと、会社や組織が求める役割とは違う動きをしてしまうことも。また、マネジメントの型がないことで、効率的な学習やPDCAが回らず、結果的に育成の遅れや成果が出にくい状況に陥る可能性もあります。
管理職の役割や型を教えるメリット
管理職の育成研修において、その役割や業務内容を伝えることで、本質的な責務や仕事が明確になります。これにより、業務の抱え込みや偏り、プレイングマネジャー化などを防ぎ、管理職にしかできない業務へ力を注ぎやすくなります。また、マネジメントとしての型を学ぶことを通じ、リーダーシップやコミュニケーションといった個々のスキルをより効果的に活用できるようになります。
個人の経験則だけを頼りしたり、個別のスキルだけに焦点を当てるのではなく、研修を通じ体系的なマネジメントを身につけることは、よりスピーディーに新任管理職を育成し、成果を産むことに繋がります。
管理職の役割や型を教える方法
管理職の役割やマネジメントの型を身につけてもらうためには、社外の育成研修サービスの利用が有効です。マネジメントの知識や役割を体系的に教えてくれるため、自社でカリキュラムを作成するよりも、網羅性が高く、最新の知見やノウハウも詰まっています。
2.心理的安全性が保たれる場をつくること
心理的安全性が必要な理由
特に新任管理職の場合は、周囲からの期待や責任の重さから、失敗を恐れ、完璧を求めてしまうことも。加えて、立場上、部下や上司の前では弱みを見せられないという意識が働いてしまい、課題や悩みを一人で抱え込みやすい傾向にあります。
自分一人で抱えすぎることは、業務負荷の上昇だけでなく、管理職としての視野を狭めてしまいます。また、失敗を恐れ挑戦をためらうことは、管理職の成長スピードを遅らせるだけでなく、メンタルヘルスに対しても影響を及ぼします。
心理的安全性をつくるメリット
管理職であっても、成功と失敗を経験して成長していきます。心理的安全が保たれることで、管理職という立場や役割を気にしすぎることなく、安心して挑戦ができます。仮に失敗をしても、素直に受け止め次の行動に生かすことで、マネジメントとしてのPDCAサイクルを回すこと繋がります。
また、育成において安心して本音や弱音が言える相手や場を用意することは、悩みや課題の整理を通じてパフォーマンスの改善を促すだけでなく、管理職自身のメンタルを健康的に維持する(バーンアウトを防ぐ)ことにも役立ちます。
心理的安全性がある場づくりの方法
例えば、新任課長を育成する場合には部長からのバックアップやサポートができる状態を設けるなど、上司との信頼関係があることが大切です。組織内でチームビルディングの研修を受けることも、メンバーと管理職がお互いを知ることを通じて信頼関係を高め、心理的安全をつくることに繋がります。
社内に適切なサポート人材や場が不足している場合は、Good Teamのような社外メンターサービスの利用もおすすめです。管理職経験豊富なメンターが一人一人に寄りそい、安心安全な場を通じ、自分らしいリーダーシップの発揮を支援することが可能です。

3.管理職同士のヨコの繋がりを構築すること
管理職同士の繋がりが大切な理由
新任管理職を育成していく上では、意図的に管理職同士の繋がりをつくっていくことも大切です。昇進に伴い、部下とのコミュニケーションが中心になってしまうと、事業や組織全体を見渡すなど、管理職として必要な高い視座を維持することが難しい場合も。
また、他の管理職の経験やベストプラクティスを学ぶ機会が少ないと、自力で試行錯誤する期間が長期化するだけでなく、マネジメントスタイルを客観的に振り返る機会が減ってしまうことも。改善点に気づけず、育成に遅れが生じてしまうことにもなります。
管理職同士の繋がりをつくるメリット
管理職同士の情報交換の中から得られるリアルな成功、失敗の事例や声は、自身のマネジメントスキルの育成に役立ちます。また、立場が同じ者同士で関わることで、管理職としての視座を意識することや、維持するきっかけにもなります。
さらに、日々の悩みや課題を共有し合える"仲間"の存在は、孤独になりがちな管理職の心理的な支えとなり、モチベーション維持にも効果的です。組織を越えた繋がりは、部門間連携の促進や新たなシナジーを産み、管理職自身の育成とパフォーマンスの向上にも役立ちます。
管理職同士の繋がりをつくる方法
管理職向け研修の際に、管理職同士のコミュニケーションを促すグループワークを取り入れることや、管理職同士の交流ランチを実施している例もあります。また、最近では管理職向けの社外コミュニティも増えてきており、社外の管理職と繋がりを作る上で効果的です。
Good Teamにおいても、会員制の管理職コミュニティである「Good Team Community(β版)」を運営し、管理職同士の繋がりや、学び合いの場を提供しています。様々な業界や業種の人が参加しており、社内だけでは得られないマネジメントに関する知見やノウハウの共有や、悩みに対するアドバイスを通じ、交流を深める場となってきています。
新任管理職の育成で必ず抑えておきたい3つのポイントまとめ
新任管理職の育成においては「管理職の役割や型の習得」「心理的安全性の確保」「管理職同士の横のつながり構築」が大切な働きをします。
管理職は孤独に陥りやすく、悩みを抱え込みがちです。同じ立場の仲間との情報交換や、失敗を恐れずに挑戦できる環境づくり、そして管理職としての明確な役割理解が、成長を後押しします。社内外の研修や、メンターの活用など、複数のアプローチを組み合わせ、効果的な育成を推進していきましょう。
管理職の育成ならGood TeamのチェンマネBOOTCAMPへ!
新任管理職の育成において大切なポイントを抑えた研修プログラムが、Good Teamの「チェンマネBOOTCAMP」です。
チェンマネBOOTCAMPは、管理職が『自分らしく』目指したいチーム像を実現するためのリーダーシップを向上する、3ヶ月間のグループ・メンタリングです。Good Team独自の管理職12の役割に基づいた集合学習プログラムや、ベテランの管理職メンターによるメンタリングを通じ、"一皮向けた"リーダーシップで活躍する管理職を目指します。
多彩な業種・業界の管理職と一緒に学ぶため、管理職同士の横の繋がりや、新しい仲間との出会いも。
他社の管理職と楽しく学びつつ、自分らしさを大切にしたリーダーリップを育みたい方は、ぜひお申込みください。