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マネジメントで大切なことは「やめること」を決める力|管理職に必要な4つの能力

管理職が部下へチームの方針と注力することを説明し共通理解を保つためのミーティングを実施

管理職になると、やるべきことが次々と増えていきますよね。


メンバーとの面談、進捗確認、会議、資料作成、他部署との調整、上層部への報告。


チームに問題が起きれば、火消しをしたり、確認項目を増やしたり、会議を追加したりすることもあるでしょう。


「あれも必要だ」「これもやらなければならない」

そうして仕事を増やしているのに、チームは忙しくなるばかりで、思うように前へ進まない。

このような状態に陥っている管理職は少なくありません。


マネジメントで大切なことは、やることを増やし続けることではありません。

チームが目指す未来に向けて、何に集中し、何をやめるのかを決めることです。


この記事では、「やめること」を決めるために管理職に必要な能力と、チームの仕事を整理する考え方について解説します。



<目次>



マネジメントで大切なのは、優先順位を判断する力


チームが使える時間、人員、予算、情報、メンバーの集中力には限りがあります。

その限られた資源で、どのようにチームで成果を出しにいくかを常に考え、判断する必要があります。


管理職が新しい仕事を追加しても、これまで行っていた仕事が自然になくなるわけではありません。


新しい施策と従来の業務が積み重なることで、

  • 何を優先すればよいのか分からない

  • 重要度の低い仕事に時間を取られる

  • メンバーが常に追われている

  • 管理職自身も仕事を抱え込む

という状態が生まれます。


だからこそ管理職には、すべてを同じように扱うのではなく、目的に照らして優先順位を決め、何に集中し、何をやめるのかまで決め、チームが目的に進むための判断をする力が必要です。



「最も影響の大きい一つ」を考える質問


仕事が多すぎて、何から手をつければよいか分からないときに、考えてみたい質問があります。


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それを行うことで、ほかの仕事が容易になる、

あるいは必要なくなるような一つは何か?

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これは、ゲイリー・ケラー、ジェイ・パパザンの著書『THE ONE THING』で紹介されている「フォーカシング・クエスチョン」をもとにした問いです。※1


この質問のポイントは、単に「今日一番急いでいる仕事」を選ぶことではありません。


一つ取り組むことで、その後に続く仕事が楽になったり、必要なくなったりする、最も影響の大きな一手を見つけるための質問です。公式サイトでも、次の行動を容易または不要にする「最初のドミノ」を見つける考え方として説明されています。


例えば、A、B、Cという仕事を順番に進めるよりも、先にDへ取り組むことで、


  • Bの作業自体が必要なくなる

  • Aにかかる時間を減らせる

  • Cをメンバーへ任せられる


ことがあります。


目の前にある仕事を順番に処理するのではなく、全体を見て、何から変えると効果が大きいのかを考えることが重要です。



マネジメントに必要な4つの能力


「やめること」を決めるために必要なのは、思い切りや決断力だけではありません。


管理職には、チームが目指す未来を起点に、現在地を捉え、取り組むことを選び、実際の行動を変えていく力が必要です。


1.チームの方向性を指し示す力


最初に必要なのは、チームがどこを目指すのかを明らかにすることです。


  • 何を実現したいのか

  • 何を大切にするのか

  • 今、どの成果を優先するのか

  • 何には取り組まないのか


これらを管理職が示すことで、チームの判断軸が生まれます。


方向性が曖昧なままでは、メンバーは目の前の仕事をこなすことに追われ、管理職も何を続け、何をやめるべきかを判断できません。


やめることを決めるためには、先に「どこへ向かうのか」を決める必要があります。



2.チーム全体を俯瞰し、現在地を見立てる力


方向性を示したら、次に必要なのは、視座を一段高くし、チーム全体を俯瞰して現在地を捉えることです。


成果が出ていない、メンバーが動かない、仕事が滞っているといった目の前の現象だけを見て、すぐに対策を考えるのではありません。


✔︎ チームが目指す状態に対して、今どこまで進んでいるのか。

✔︎ 何がチーム活動の前進を妨げているのか。

✔︎ チームの中で起きている問題は、どのようにつながっているのか。


メンバー同士の関係性、方向性の共有、役割や仕事の進め方、メンバーの成長などを部分ごとに切り離さず、チーム全体の状態として捉えます


現在地の見立てがずれると、本来取り組むべき課題を見誤り、必要のない会議やルール、施策を増やしてしまうことがあります。


だからこそ、何に集中し、何をやめるかを決める前に、チーム全体を俯瞰し、目指す状態との間にある本当の課題を見立てることが必要です。



3.何に集中するかを判断する力


チーム全体を俯瞰し、目指す状態と現在地との間にあるチーム課題を捉えても、すべてに同時に取り組むことはできません。


そこで必要なのが、どこから変えると、チーム全体が最も前へ進みやすくなるのかを判断する力です。


✔︎ 今、チームの前進を最も妨げているものは何か。

✔︎ 一つ変えることで、ほかの課題も改善しやすくなるものは何か。

✔︎ 目指す未来に向けて、最初に取り組むべきことは何か。


こうした問いを通じて、限られた時間や人員を、最も影響の大きい一手へ集中させます。


優先順位を決めるとは、取り組む順番をつけることだけではありません。

何を進めるのかを決めると同時に、そのために何をやめるのか、減らすのか、任せるのか、後回しにするのかまで判断することです。



4.判断をチームの行動へ変える力


管理職が方向性や優先順位を決めただけでは、チームの仕事は変わりません。


  • なぜ、ここに集中するのか

  • 何を続け、何をやめるのか

  • 誰がどの役割を担うのか

  • 仕事の進め方をどう変えるのか


判断した背景と目指す状態をメンバーへ伝え、役割や会議、仕事の進め方、判断基準などへ具体的に反映させるなど、チームの仕組みやチームの日々の行動まで変えていく必要があります。


大切なのは、管理職が「やめる」と宣言して終わらずに、メンバーが新しい判断や進め方で迷わず動ける状態をつくることです。


「やめることを決める力」には、取り組むことを選ぶだけでなく、その判断をチームの行動へ落とし込み、実際の変化につなげることまで含まれます。



「やめることを決める」とは、仕事を放棄することではない


仕事をやめることに対して、不安を感じる管理職もいるでしょう。


「問題が起きたらどうしよう」

「これまで続けてきたのだから、必要なのではないか」

「手を抜いていると思われないだろうか」


しかし、やめることを決めるのは、仕事を放棄することではありません。

チームの目的や未来に照らして、今の仕事の意味を見直すことです。


続ける理由が明確な仕事は続ける。

目的を終えた仕事はやめる。

ほかの方法で代替できる仕事は減らす。

メンバーへ任せられる仕事は任せる。


この判断ができるようになると、チームは目の前の仕事に追われるだけでなく、本当に成果につながる仕事へ時間を使えるようになります。



管理職の判断を支える「地図」を持つ

管理職には、チームの状態を見立て、何に集中するかを判断し、チームの行動を変えていく力が必要です。

しかし、チームには、関係性、方向性、チームの仕組みづくり、人材育成など、さまざまな課題が複雑に関係しています。


目の前で起きている問題だけを見ていると、


  • 本当の課題はどこにあるのか

  • どこから整える必要があるのか

  • 何を続け、何をやめるのか


を判断しにくくなることがあります。


Good Teamでは、管理職の仕事を4つの領域・12の役割で捉える独自のフレーム「管理職役割12ステップ」を、チーム全体を見渡すための地図として活用しています。


今のチームは何が整っていて、どこに課題があり、どこから整える必要があるのか。

マネジメントの全体像を捉える型を持つことで、管理職は場当たり的に対応するのではなく、取り組む課題と優先順位を判断しやすくなります。


チームの課題と、次の一手を整理したい方へ


「何を優先すればよいか分からない」

「やることばかり増え、仕事を減らせない」

「チームの課題を、どこから整えるべきか判断できない」

このようなときは、一度チーム全体を俯瞰し、現在地と取り組む順番を整理する必要があります。


管理職の社外メンターサービス「Good Team」では、「管理職役割12ステップ」を土台に、


管理職が対話を通じて課題を整理し、次に取り組む行動を明確にしているミーティングの様子
  • チーム全体を俯瞰し、現在地を見立てる

  • 優先して取り組む課題を決める

  • 次の行動を設定する

  • 職場で実践し、振り返る


という流れを通じて、自分のチームに必要な一手を判断するためのマネジメントの型を身につけていきます。


支援の受け方は、ご自身の課題や学び方に合わせて選べます。


▼管理職のパーソナルメンタリング

社外メンターとの個別の対話を通じて、自分のチームの課題や判断の迷いを整理します。

(パーソナルメンタリングの詳細)


▼グループメンタリング「チェンマネBOOTCAMP」

社外メンターや他の管理職とともに、多様な視点を得ながら取り組むグループトレーニングです。

(チェンマネBOOTCAMPの詳細)


▼ご利用のご相談・お問い合わせ

個人の管理職の方からのご相談だけでなく、管理職育成やチーム課題を抱える企業からのご相談も承っています。お気軽にご連絡ください。



管理職のお悩み「よくある質問」


マネジメントで大切なことは何ですか?

チームの目的や目標に照らして優先順位を決め、限られた時間や人員を、成果につながる活動へ集中させることです。

何を進めるのかを決めるだけでなく、そのために何をやめるのか、減らすのか、任せるのかまで判断する必要があります。


マネジメントに必要な能力は何ですか?

チームの方向性を指し示す力、チーム全体を俯瞰して現在地を見立てる力、何に集中するかを判断する力、判断した内容をチームの行動へ反映させる力が必要です。

方向性を判断軸として現在地を捉え、優先する課題を選び、実際の行動や仕事の進め方を変えていくことが、チームを前へ進めるマネジメントにつながります。



やめる仕事は、どのように決めればよいですか?

チームが目指す方向への貢献度、現在も続ける必要性、ほかの仕事との重複、簡略化や統合ができないか、メンバーへ任せられないかといった観点から判断します。

すぐに廃止することが難しい場合は、対象や期間を限定して減らし、チームや成果への影響を確認しながら見直します。



この記事を書いた人

山田 聖子|MASAKO Yamada

株式会社Hitoiro 代表/管理職の社外メンターサービスGood Team代表


管理職の社外メンターサービスGood Teamを運営する株式会社Hitoiro代表取締役 山田聖子

成人発達理論をベースに、管理職自身の実践を起点にしながら、一人ひとりの強みや経験を生かし、チームとして成果を出すための判断や関わり方を扱うリーダーシップ開発に取り組んでいる。社外メンタリングを通じて、これまで延べ1,000人以上の管理職の支援に携わってきた。



参考文献・本記事に記載のフレームについて

※1 ゲアリー・ケラー、ジェイ・パパザン著、門田美鈴訳『ワン・シング―一点集中がもたらす驚きの効果』SBクリエイティブ。

本記事では、同書で紹介されている「フォーカシング・クエスチョン」を、管理職がチームの優先順位や仕事の取捨選択を考えるための問いとして活用しています。


※2 「管理職役割12ステップ」は、学習院大学名誉教授・今野浩一郎先生のアドバイスのもと、Good Teamが独自に開発しているマネジメントフレームです。


管理職の社外メンターサービスGood Teamのマネジメント課題整理%ご利用相談受付中

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