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成人発達理論とは?管理職の“成長”が止まる壁を突破する「垂直的成長」の秘訣

  • 41 分前
  • 読了時間: 6分

リーダーや管理職の方々で、研修や資格取得に励んでいるのに、現場では「MBAで手法を学んだのに部下が動かない」「1on1がただの進捗確認で終わってしまう」と、学びが成果に結びつかないもどかしさを感じたことはありませんか?


実は、その原因は単なる能力不足ではなく、あなたの「見方」や「認識の枠組み」が固定されてしまっているからかもしれません。


今回は、そんな悩みを解決するヒントとして「成人発達理論」についてわかりやすく解説します。


「成長が止まる」のは“能力不足”ではなく

「見方(認識の枠組み)」が固定されるから


まずは結論からお伝えします。リーダーや管理職の成長が止まるのは、努力や学習量が足りないからではありません。むしろ、状況の見立てや意味づけ、つまり「認識の枠組み」が固定されてしまうことが大きな原因です。


たとえば、管理職の方ほどこの問題に直面しやすいです。

なぜなら、管理職は「正解がない状況」で複雑な対人関係や評価圧、正解圧にさらされるため、固定された見方がより強固になりやすいからです。


この後で詳しく説明しますが、成人発達理論はまさにこの「認識の枠組み」が大人になっても変化し続けることを示す理論です。これを理解すると、成長が止まる理由と突破のヒントが見えてきます。



成人発達理論とは(超要約)


成人発達理論は「大人になっても“心のOS”はアップデートされる」という前提の理論

成人発達理論は、私たちの心の中にある「OS(オペレーティングシステム)」が大人になってもアップデートされ続けるという考え方です。つまり、大人は完成形ではなく、認識の複雑さや視野、価値観の扱い方が変わり続ける存在だということです。


この理論の提唱者の一人にRobert Kegan(ロバート・キーガン)がおり、彼の研究は発達心理学の分野で高く評価されています。ただし、年齢が上がれば自動的に発達するわけでもなく、研修で知識を入れただけで発達が進むわけでもありません。発達は日常の経験や内省を通じて起こるものです。



なぜビジネス、とくに管理職で重要になるのか


管理職の仕事は「正解のない状況で、対立する要素を扱う」仕事

管理職の仕事は、単にスキルを使うだけではありません。成果、人、関係性、期待など複数の要素を同時に扱い、しかもそれらがしばしば対立する状況で判断を迫られます。こうした複雑な状況を乗り越えるには、知識やスキルだけでなく、それらを使いこなす「器」、つまり垂直的成長が必要です。


管理職のよくある“成長が止まった感”の症状

  • 1on1がうまく機能しない

  • フィードバックが相手に響かない

  • 意思決定が遅くなってしまう

  • 衝突が起きると感情的になってしまう


こうした症状は、認識の枠組みが固定されているサインかもしれません。

次の章で紹介する実践ステップで、少しずつ変化を起こしていきましょう。



成人発達理論のポイント1|水平的成長と垂直的成長


水平的成長=知識・スキル、垂直的成長=認識の枠組み(器)


成人発達理論では、成長を大きく2つに分けて考えます。


  • 水平的成長:新しい知識やスキルを増やすこと。たとえば、新しいマネジメント手法を学ぶことなど。

  • 垂直的成長:認識の枠組みや心の器を広げること。物事の見方や価値観の扱い方が変わることを指します。


水平的成長だけを追い求めても、垂直的成長が伴わなければ、学んだスキルが現場でうまく機能しにくいのです。


成人発達理論における水平的成長と垂直的成長のマトリクス図
図:水平的成長(スキル・型)と垂直的成長(器・認識)のマトリクス

【なぜ「両輪」が必要なのか】

管理職には、チームを動かすための体系的な「マネジメントの型(水平的成長)」と、複雑な状況を乗りこなすための「リーダーシップの器(垂直的成長)」の両方が必要です。

どんなに優れた「型(スキル)」を学んでも、それを受け止める「器(認識の枠組み)」がアップデートされていなければ、現場で正しく機能しません。


Good Teamでは、この「型」と「器」をセットで開発していくことを最重視したメンタリングをご提供しています。



成人発達理論のポイント2|「垂直的成長」が起きるトリガーは“日常の違和感”


垂直的成長は特別な研修やセミナーの場だけで起きるわけではありません。

むしろ、日常の中の1on1、評価やフィードバック、意思決定、衝突などの場面で感じる「違和感」や「不安」「感情の揺れ」がトリガーになります。


この違和感を避けるのではなく、成長の材料として扱うことが大切です。

たとえば、1on1で相手の反応に違和感を感じたら、その感情を「問題」ではなく「情報」として観察してみましょう。



今日からできる垂直的成長の実践3ステップ

(成人発達理論:入門者向け)


Step1

感情・不安を「問題」ではなく「情報」として扱う

感情を消そうとするのではなく、焦りや苛立ち、怖さなどの感情を「情報」としてメモしてみてください。

たとえば、1on1で「なぜこの言葉にイラッとしたのか?」を振り返ることで、自分の認識の枠組みが見えてきます。


Step2

「正しい前提」を疑う問いを1つだけ持つ

「私はいま何を“正しさ”だと決めているのか?」「なぜそれが正しいと思っているのか?」と自問してみましょう。この問いかけだけで、見方が揺れて選択肢が増え、認識の枠組みが少しずつ広がります。



Step3

“一人で回さず”対話で検証する(越境の価値)

自己内省だけでなく、第三者との対話も重要です。

メンターや他社の管理職と話すことで、自分の枠組みを客観的に点検でき、成長が加速します。Good Teamの社外メンタリングは、まさにこうした対話の場を提供しています。


Close-up view of a notebook with handwritten notes and a pen, symbolizing reflection and learning


Good Teamは何を支援しているのか


Good Teamは、「正解のない現場で葛藤する管理職を、迷わせず・孤立させず、成果を再現可能な手応えへ」というメッセージを大切にしています。管理職のリーダーシップ力を向上させ、マネジメント成果を最大化するための支援を行っています。


なぜ、垂直的成長には「社外メンター」が必要なのか

成人発達理論における「垂直的成長」は、一人で本を読んだり内省したりするだけでは限界があります。なぜなら、自分の「当たり前(認識の枠組み)」は、自分自身では見ることができない(盲点になっている)からです。


Good Teamのメンタリングでは、専門メンターとの対話を通じて、自分では気づけない「認識のズレ」や「固定観念」を客観的に可視化します。


単なる悩み相談(メンタルサポート)ではなく、日常の違和感をトリガーに「リーダーシップPDCA」を回し、管理職としての認識の枠組みを広げる「垂直的成長」を伴走支援します。



あわせて読みたい(後日公開):

  • 垂直的成長と水平的成長の違い(管理職の具体例つき)

  • リーダーシップPDCA(見方・立ち位置・判断軸を育てる)


FAQ


Q1: 成人発達理論はスピリチュアルなものですか?

いいえ、成人発達理論は発達心理学の枠組みとして科学的に説明されています。


Q2: 研修で学べば垂直的成長しますか?

研修で得られるのは主に水平的成長(知識・スキル)です。垂直的成長は日常の実践と内省が必要です。


Q3: 管理職以外にも関係ありますか?

もちろん関係ありますが、管理職は複雑な状況に直面するため、垂直的成長のトリガーが多いのです。



この記事を通じて、あなたの成長が止まる理由と、その突破のヒントを少しでも感じていただけたら嬉しいです。日々の違和感を大切にしながら、少しずつ認識の枠組みを広げていきましょう。


この記事を書いた人

山田 聖子|MASAKO Yamada

株式会社Hitoiro 代表/管理職の社外メンターサービスGood Team代表


山田聖子(やまだ まさこ)株式会社Hitoiro代表取締役

成人発達理論をベースに、管理職自身の実践を起点にしながら、一人ひとりの強みや経験を生かし、チームとして成果を出すための判断や関わり方を扱うリーダーシップ開発に取り組んでいる。

社外メンタリングを通じて、これまで延べ1,000人以上の管理職の支援に携わってきた。



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