
女性管理職を増やすことは、企業の持続的な成長と競争力の強化にもつながる大切な取り組みです。
一方で、女性管理職の育成と登用には様々に悩む企業が多いことも事実。そこで本記事では、女性管理職を増やしていくために組織として取り組んでいくべき4つのポイントを、具体的な実践方法とともに紹介します。
1. 女性管理職育成の土台づくり
女性社員のキャリア意識と思いの把握
女性管理職育成の第一歩は、女性社員一人ひとりのキャリア意識や本音の思いを丁寧に把握することです。個別面談やアンケートを通じて、昇進への不安や障壁となっている要因、ワークライフバランスの課題などを確認します。特に、率直な本音を引き出すためには、人事部門の女性担当者による面談の実施や、外部サービスを通じ第三者に入ってもらうことも効果的です。
女性管理職候補の早期発掘
若手・中堅層から将来の管理職候補となる女性社員を見出し、育成計画を立案しましょう。業務遂行能力だけでなく、リーダーシップの素質や成長意欲なども含めた選考基準を設定することが大切です。また、直属上司からの推薦に加え、人事部門による定期的な人材アセスメントや意識調査を実施し、管理職に意欲的な方を把握しておくことも必要です。
経営層のコミットメント確保
女性管理職の育成・登用を、重要な経営課題として位置付けることが大切です。経営層自らが女性活躍推進の意義を語ることや、必要な予算、人材配置などのリソース確保にコミットすることで、組織全体の取り組み姿勢にも変化が現れるでしょう。
2. 女性社員のキャリア開発支援
女性管理職としてのキャリアプランの可視化
女性社員が管理職を目指すイメージを抱けるよう、具体的なキャリアパスを提示することも有効です。管理職までのステップや必要なスキル、研修体系などを明確化したり、女性管理職のロールモデルとなる事例を社内で共有することで、キャリア形成のイメージをもちやすくなります。
女性社員の本音に基づいたキャリア支援施策
女性社員一人ひとりのキャリア意識や抱えている課題をヒアリングした上で、個々のニーズに合った人事施策・キャリア支援施策を立てましょう。画一的な支援策ではなく、女性社員の本音に寄り添い、それぞれの状況に応じた最適なキャリア支援プランを用意します。社員の声を丁寧に反映することで、女性社員も管理職への道を目指しやすくなり、希望者の増加も期待できます。
女性管理職メンターによるメンタリング支援
女性の先輩管理職がもつ経験談やアドバイスをもらうことで、管理職の道を目指すことに対する不安の払しょくや、自分が管理職として働くイメージを描きやすくなります。もし社内に適切な人材がいない場合は、社外の管理職メンターサービスを通じ、管理職に関心のある女性の支援を行いましょう。

3. 職場環境・制度の整備
女性のライフイベントをふまえた柔軟な働き方の実現
育児や介護との両立を可能にする柔軟な勤務制度も、女性管理職を増やす一歩です。時短勤務、フレックスタイム、在宅勤務など、多様な働き方に対応できれば、チャレンジできる可能性も広がります。また、これらの制度を利用しながらでもキャリアアップが可能な評価・昇進の仕組みが構築できると、管理職を目指したい人は増えていくでしょう。
育児・介護との両立支援
産休・育休からの復職支援プログラムの充実や、保育施設の活用支援など、実質的なサポート体制を整えます。また、制度だけでなく、管理職として活躍しながら育児・介護と両立している先輩社員の経験談を共有するなど、具体的なロールモデルを示すことも効果的です。
4. 組織全体での意識改革
アンコンシャスバイアスの排除
管理職や人事担当者向が、無意識の偏見(アンコンシャスバイアス)に関する研修を受けることもおすすめです。採用・評価・昇進の場面での偏見を認識し、極力排除することができれば、女性管理職として挑戦したいと思っている人材を見逃すことが減っていきます。
男性管理職の意識改革
現職の男性管理職向けに、女性部下の育成や女性管理職の必要性に関する研修を実施します。特に、女性社員の育成における配慮すべきポイントや、効果的なコミュニケーション方法について学ぶことで、これまで以上に女性部下の能力やキャリアにおける可能性を引き出せるようになるでしょう。
成功事例の共有と表彰
女性管理職の活躍事例や、女性社員の育成に成功している部門の取り組みを、積極的に社内で共有・表彰します。具体的な成功事例を示すことで、組織全体の意識改革を促進し、より多くの部門での取り組みを活性化することができます。
女性管理職を増やす最初の一歩として取り組むべき4つのポイントまとめ
女性管理職を増やすための取り組みは、一朝一夕には実現できません。しかし、本記事で紹介した4つのポイントを着実に実践することで、着実に成果に繋がっていくはずです。
推進する上で大切なのは、これらの取り組みを単発的なものとせず、組織の文化として定着させていくことです。経営層のリーダーシップのもと、組織全体で継続的に取り組むことで、女性管理職の育成・登用は着実に進んでいくでしょう。
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