女性管理職が「孤独感」を感じる5つの理由と解決策ー誰にも相談できない時はどうすればいい?ー
- kanotakeru0421
- 5月16日
- 読了時間: 7分
更新日:8月4日

女性管理職として働く中で、「誰にも相談できない」「同じ立場の人が周囲にいない」と感じたことはありませんか?実はこのような“孤独感”は、多くの女性管理職が感じている共通のお悩みです。
本記事では、孤独を感じる5つの背景と、実際に効果があった具体的な対処法を紹介します。
理由1:女性管理職の立場で相談できる相手がいない
日本における女性管理職の少なさ
厚生労働省の「令和5年度雇用均等基本調査」によると、日本の企業で課長相当職以上の管理職等に占める女性の割合は12.7%です。これは令和4年度と同率で、平成27年度以降横ばいの状態が続いています。
多くの企業では、上位職になるほど女性の割合が減少します。そのため、女性管理職にとっては、同じ立場で悩みを共有できる相手を見つけることが困難という状況が、現在も起こっています。
上司や同僚への相談のしづらさ
女性管理職が少ない結果、上司の多くは男性であり、女性特有の悩みを理解してもらうことが難しい場合があります。また、同性の同僚との関係も、昇進により微妙な距離感が生まれがちです。
部下との適切な距離感の維持
相談できる相手が限られることに加え、そもそも管理職としての立場や仕事上、自身の悩みや迷いを素直に打ち明けることができない点も、女性管理職の孤独感を強める要因となっています。
理由2:女性管理職のワークライフバランスから生じる孤独感
時間的な制約との戦い
管理職という立場上、突発的な対応を求められることは避けられません。重要な意思決定や緊急の案件対応など、予定外の業務が発生した際、家庭との調整に苦心することになります。
特に子育て中の場合、保育園のお迎えなど、時間的な制約との板挟みになることも少なくありません。
頼れる先が限られていたり、職場の理解が得られないと、必然的に自分一人で背負いこんでしまい、孤独感を強めることに繋がります。
家庭との両立における心理的負担
子育て中の場合、日中は管理職として組織の舵取りを担い、帰宅後は母親として子育てに向き合う。家庭によっては女性が家事をより多く担うケースもあります。いくつもの役割を背負うことで心理的負担が増え、余裕を失ってしまうこともあります。
理由3:女性管理職特有のコミュニケーションの難しさ
「なんとなく、わかってもらえない」
そんな気持ちを抱えながら、職場で日々奮闘していませんか?性別による無意識の期待や評価のゆれが、女性管理職の孤独感を強めています。
「女性らしさ」への期待
部下からは、性別に基づいた特有の期待が寄せられることが少なくありません。
「女性管理職だからこそ、より親身になって話を聞いてくれるはずだ」という期待や、「感情面でのケアや配慮が自然と得意なのではないか」と思い込みをもたれることも。
性別を理由に本人が意図しない期待を抱かれることで、理解してもらえない、分かってもらえないという気持ちを助長することになります。
マネジメントスタイルへの評価の揺れ
上記ような思い込みがある一方で、業務上必要な厳しい指導を行った際に、「女性なのに冷たい」という批判を受け、逆に寛容な態度で接すれば「管理職として甘すぎる」と評価されることもあります。
このように、男性管理職とは異なる二重基準で評価される状況に陥ることもあり、女性管理職の孤立感を深めてしまいます。
理由4:女性管理職として会社から向けれられるプレッシャー
組織からの注目の的としてのプレッシャー
特に女性管理職が少数派の組織においては、女性管理職であるというだけで注目が集まってしまうことも。日常の業務遂行だけでなく、取材や講演といった対外的な役割も増加しています。
多様性推進の成功例として、模範的な存在であることが期待されるなど、女性であることを理由に役割を課されることが、周囲との温度差や本人の意思とのズレに繋がり、孤独感を生み出してしまいます。
性別を理由にした評価
女性管理職が少ないからこそ、自分の失敗が女性管理職全体の評価に影響するのではないかという不安を抱えている人もいます。「自分が失敗したら、他の女性が管理職になれないかもしれない。」男性管理職は感じることのないプレッシャーを、女性管理職は受け取ってしまいます。
理由5:女性管理職にとっての身近なロールモデルの不在
具体的な道筋が見えない不安
管理職として歩むべき道筋が具体的に見えないことは、大きな不安要素となっています。先例や身近なロールモデルがいない場合、上位職へのキャリアパスを具体的に描くことが難しく、仕事と家庭の両立における具体的な工夫についても、手探りで進めざるを得ない状況が続いています。
女性特有の課題への対応
ライフイベントと仕事の両立など、女性特有の課題に対し、管理職という立場でアドバイスを得られる相手が少ないことも孤独感を強めてしまいます。
妊娠・出産期のキャリア継続について具体的な道筋を示してくれる先輩の存在や、育児期間中のマネジメントや介護との両立、さらには女性特有の健康課題への対応など、実体験に基づく具体的なアドバイスを受けられなければ、どう対処すればよいか分からず、不安や孤独感は増すばかりとなってしまいます。

女性管理職の孤独感を解消する上で大切なこと
女性管理職の孤独感と向き合い、解消していく上で大切なことがあります。
それは、安心して本音で話す、まず自分の話をしっかり聴いてもらうということです。
仕事の利害関係なく、自分の本音で話せる、話を聴いてもらえる相手をもちましょう。
日々の評価や目を気にすることなく、失敗や弱音を吐いても受け止めてもらえる場所をつくりましょう。
その上で、対等に話せる相手がいるとより良いです。
安心して自分をだせるということは、メンタルケアの観点はもちろん、自分自身を見失うことなく、納得のいくキャリアを実現していくために大切なことです。
自分の理解者やメンターを見つけ、一人で抱え込まず、適切なサポートを受けることで、より自分らしく、そして力強く目標に向かって進んでいくことができるのです。
女性管理職の孤独感を解決する具体的な方法
では、そういった相手や場所はどうやって見つけることができるのでしょうか?
ここでは2つの方法をご紹介します。
社外の女性管理職メンターに相談する
管理職の社外メンターを持つことは有効な解決策の一つです。
メンターは、あなたに寄り添い、どんな悩みでも受け止めてくれる安全な存在。
利害や評価を気にすることなく、率直に本音を語れる関係性を築くことができます。
経験豊富な先輩女性管理職をメンターにもてば、実践的なアドバイスを得ることができたり、女性だからこそ直面する課題に対する具体的な対処法を学ぶことができます。
同じ立場を経験してきた先輩だからこそ、現在の悩みや不安に対する共感や理解をした上で、建設的なアドバイスを提供してくれるはずです。
弱音を吐いても、失敗を打ち明けても、決して否定されることなく、温かく受け止めてもらえる。
そんな心の拠り所となってくれるのが社外メンターです。
女性管理職同士の社外ネットワークの構築
もう一つは、組織の枠を超えたネットワークづくりです。
社外には、同じような経験や悩みを持つ女性管理職が数多く存在します。
特に、業界横断的な女性管理職の勉強会では、共通の課題に対する具体的な解決策を見出せることが多くあります。異業種交流会への参加は、新しい視点や発想との出会いをもたらし、自身の課題を客観的に見直すきっかけとなります。
最近ではオンラインの管理職コミュニティも登場しており、管理職同士が気軽に情報交換をしたり、繋がれる場も増えてきています。
Good Teamでも、管理職・マネジメントが楽しくなる場作りの一環として、「Good Team Community β版」を運営しています。
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女性管理職の「孤独感」の理由と解決策まとめ
今回は女性管理職の孤独感の理由と、その解決策についてお伝えしてきました。
一人で抱え込む必要はありません。
同じような悩みを持つ女性管理職とつながることで、視野が広がり、自分らしく前進する力が生まれます。
社外メンターや管理職コミュニティを活用しながら、安心してキャリアを歩める環境を整えていきましょう。
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